オークションの種類

オークションは様々な形があります.狭義には,売り手が1人で買い手が多数で財を取引するものをオークションと呼びます.絵画のオークション,マグロの競り,中古車のオークションなど1つの財を取引するものを単一財(single-unit)オークションと呼び, 多数の財を取引するものを複数財(multi-unit auction, multi-object auction)オークションと呼びます.複数財のオークションには,多数のワインのロット,国債,木材など同質・同一の財を多数売る場合と,周波数や空港のハブなど異質の財を複数 売る場合とで考え方や分析方法が異なります.後者の方は,財の組合せ効果(シナジー効果などとも呼ばれる)を考えてオークションの方式を設計する必要があり,近年になって大きく研究されているテーマでもあります.

公共事業入札などは,買い手が1人で売り手が複数ですが,オークションの理論の売り手と買い手を逆にすることで同じモデルで解析できるとされています(実際には,入札の参加者が提供する財の品質の違いがあり,同じ問題にはならない).また,証券取引所などで取引される株や債券は売り手と買い手のそれぞれが複数いてダブルオークション(double auction)と呼ばれます.これは需要と供給によって価格が決定される経済学の(通常の)市場に近いものなので,オークションと考えるよりも一般の市場を解明する部分均衡モデルを当てはめて分析されることが多いです.