ゲーム理論において、間違いられやすい用語は「協力ゲーム」だ。
多くの場合、世の中の状況は「競争」と「協力」に分けられる。
そこで、一般の人(?)は、競争を非協力ゲーム、協力や協調を協力ゲームと呼びがちだ。
呼びがちな人にとって競争とは、「一方が勝ち、一方が負ける」ような状況、例えば、将棋とか囲碁などの遊戯の<ゲーム>、スポーツなどを意味している。
一方、協力とは、交渉とかコーディネーションや囚人のジレンマなどなど、両者の行動によっては、良くなるウィンウィンの状態が存在する状況を意味しているように思える。
ゲーム理論では、上記の状況は両方とも非協力ゲームとして分析される。
あえて上記の状況を呼ぶのならば、競争はゼロサムゲームで、協力はノンゼロサムゲームである。
非協力ゲームと協力ゲームとは何かについては、別の記事に書いてあるが、ここでは使われている用語から見分ける方法を書いておこう。
利得行列、戦略、行動、ゲームの木、ナッシュ均衡、進化などの用語が使われているならば、それは非協力ゲーム。
特性関数、コア、シャープレイ値、仁などの用語が使われていれば、それは協力ゲームである。